はなめも。~花屋のメモ帳~

現役フローリストが語る花と花屋のあれこれ。初心者向けにわかりやすく書いてます。花生活を始めませんか。

トルコキキョウのドライフラワー

トルコ桔梗について

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今回紹介するのはトルコキキョウのドライフラワーです。ブライダルでも普通のプレゼント用の花でも、お葬式でも。何でもこなしちゃう素晴らしい花です。パッと見た感じはバラの様な咲き方をしているので、豪華な印象もありますね。日本でも盛んに栽培されていて、本来は夏の花だったのですが、今や一年中栽培されていて、流通量も非常に多いのが特徴です。

 

生花としての魅力がとても詰まった素敵な花なので、先にその辺の事を長めに紹介しています。御存知の方や、あまりそっちに興味が無い方は飛ばしてくださいませ。

 

トルコ桔梗の魅力

最近は画像の様に【大輪】のとても大きくて、ふんわりした花が増えてきていて、

色はピンク系、白、グリーン、イエロー、さらにはベージュ系といった、様々な色の花がラインナップしています。一重咲きもあれば八重咲きもあり、同じ色味でも様々な表情を持ったトルコキキョウが数多く存在しています。

 

特に最近はフリンジ(花びらの先がフリルになったもの)が人気ですね。非常に持ちがよく、バラより大きい事が多いので、バラの代わりにも使えます。

 

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茎が細く、しなやかです。また、葉っぱも淡いグリーンで瑞々しい印象です。棘も無いのでお悔やみの花としてもお勧めですね。

この手の花には珍しく、夏の暑さにも比較的強い方なので、いろんな花が弱くなる夏にも活躍する頼もしい花です。

トルコ桔梗の花言葉

これがある意味最強のお勧めポイント。花言葉が【永遠の愛】なんです。永遠は存在するのか、愛とは何ぞや。目に見えない気持ちが永遠に続く事。それを形にしたのがこのトルコキキョウでしょう。深いですね。深すぎて私にはちょっとわかりませんが、とっても素晴らしいですね。

品種名

ちょっとマニアックな話なので、店頭で気に入った物を買えば良いという事は前提として、ボヤージュ、コサージュ、NF、セレブなどが頭文字になっているのは大輪系が多いです。(ボヤージュブルーなど、色が後に続きます)

また、ちょっと変わった色味としてはアンバーと頭文字に着くものが、花の形も質感も変わっています。

 

とはいえ、キリがない世界です。もっと変わり種はたくさんありますし、次々と開発されています。画像付きではとんでもない量になるくらい品種が多いので、色々捜してみると楽しいと思います。中でもNF系はとても素晴らしいです。名乗る為の条件があると聞いた事があります。花の数やサイズ等の条件をクリアする必要があると聞きました。奥深い世界ですね。

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お値段

ピンキリですが、安くて250円くらいから、高いものは800円とかまでいきます。特に大輪系のもは値段が高いですが、花もちもそれなりに良かったりします。バラに用に満開になって散るという感じではなく、そのままに近い姿で萎(しお)れていく感じなので、買ったままの姿をそのままで楽しむ事が出来ます。

 

また、枝分かれしているのが特徴で、全ての品種が数輪付いています。一輪辺りに換算してみるとバラより安い事も多いので、価格を抑えて豪華さを出したい時などは、花屋さんにリクエストすると良いかもしれません。

 

色味について

一般的には、白と紫以外は濃い色が少ないです。イエローと名の付くものであってもクリーム色をしていて、赤も真っ赤やワインレッドのようなものは少ないです。優しい色味が多く流通しています。また、先端だけ色がホイップしてあるような可愛い色味のものも多く存在します。

手入れ

強い花ですが、買って帰ったら最初にすることは【水切り】です。水を切らすのではなく、水中で茎を切ってやる事。これがトルコキキョウに水を吸わせて育てていく事の第一歩となります。

 

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案外、水を切らすと目に見えて萎(しぼ)んでくる花です。また、葉っぱが傷んだら早めに取る事も大事です。瑞々しいので、その分放っておくと腐り易かったりします。腐った状態は結構デンジャラスな感じですので、そこだけは気を付けましょう。

 

蒸れやすいと言いましょうか。私はバケツにまとめて管理する時は敢えて葉っぱを減らして、水分の蒸発でトルコキキョウが自ら蒸れていくのを防いだりしています。

 

蕾について

可愛い蕾が付いていますが、残念ながら水の力だけでは咲きません。無理に落とす必要もありません。チャームポイントみたいな感じで一緒に活けてやってください。基本は薄いグリーンの色味で付いてます。

 

ドライフラワーにしてみた

そしてそんなトルコキキョウをドライフラワーにした姿がこちら。

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何という事でしょう。思ったよりきれい。もっとくしゃくしゃになると思ってました。

実はこの他にも色々な品種でやってみたのですが、結構失敗したんですよね。なので、正直あまりお勧めでは無いです。多分上手くいった要因は

  • 大輪を使用
  • フリルの入ったしっかりした品種
  • 八重で花びらの巻き数が多い
  • 長時間じっくり掛けた(一か月)

といったところでしょう。この時の品種は上の白いトルコキキョウです。【ムースホワイト】もしくは【NFW】だったと記憶しています。恐らくこの二つならいけるかと思いますが、かなり高価な品種なので、結構な度胸がいると思いますが、上手くいけば4輪くらいゲットだぜ!って感じです。

 

質感としてはとても柔らかく、繊細です。あまり作品向けでは無いかもしれません。また、スワッグで作りましたが

 

asunaro-flowers.hatenablog.com

スワッグを解除して正立させるのが困難でした。あまり茎がカチカチにならなかったです。これではワイヤリングも難しそう・・・。

 

asunaro-flowers.hatenablog.com

 使い道としてはハーバリウムくらいでしょうか・・・。それも試してないですが。普通にスワッグとして飾るのが良いのかもしれません。

 

おわりに

今回は私の大好きな花【トルコキキョウ】の紹介でした。この先の人生で花を頂く機会があれば、結構な確率で出会う事にもなると思いますし、花屋さんでもよく見かけると思います。とてもかわいくて、豪華さも有って、夏の暑さにも強く、一本買えば花が数輪付いてくる、文句なしの花です。

 

花言葉は、ある意味トルコキキョウに向けた感想の様なものでしょうか。

いろはでした♪