はなめも。~花屋のメモ帳~

現役フローリストが語る花と花屋のあれこれ。初心者向けにわかりやすく書いてます。花生活を始めませんか。

ドライフラワーの作り方~簡単に出来る方法~

フローリストの いろはです!

最近ドライフラワーが好きな人が増えてますね。ドライフラワーって言ったらその名に恥じぬ、もうカサカサの。うん、花のミイラのような存在ですね。

 

アンティークな雰囲気が楽しめる事、水の交換などの手間が無い事。そして、何より長持ちすること。今回はそんな、最近 大人気のドライフラワーの作り方について書いてみます。

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ドライフラワーの基礎知識

まずはドライフラワーについて

花は人間と同じで水分を多く含んでいます。ドライフラワーは様々な方法でその水分を抜き取って、なおかつなるべく形を崩さずきれいに保っているものです。水が抜けると葉っぱも花びらも紙の様な質感になって、繊細です。

 

ドライフラワーに適している花と適していない花がありますが、適していない花は、言ってしまえばドライにしたところで、美しくない状態になる花です。綺麗に形を残さない花はやはり飾っていても素敵じゃないですよね。

 

きれいな花を綺麗なままで形に残す。花の場合はちょっと色が抜けたりして、良い意味で発色の無い、落ち着いたなんともアンティークな仕上がりになります。

 

実はそんなドライフラワーには種類が有ります。

フレッシュドライフラワー(ナチュラルドライフラワー)

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これは、家でも作れる感じのドライフラワーですね。そのまま花を乾燥させたものです。自然に乾燥させた花なのですが、種類によっては自分で作る自家製ドライフラワーは難しい物もあります。

 

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色が良い感じに退色して、なんだか年月を感じる、趣のあるものですね。薄い色だったり、完全に色が抜けて茶色くなったようなものが多いです。

プリザーブドフラワー

 

これは主に業者さんが作ってるものですね。花を専用の液体で脱色(ブリーチ)させて、新たに色を入れる、まさに髪を染めるような手法で作られています。

 

市販で売ってるプリザーブドフラワーはお勧めですよ。自作のプリザーブドは、ちょっと作るのが大変なのと、沢山は作れないので、結局のところ完成品を買った方が安かったりします。

 

蘭類や百合、ガーベラなどは、自然乾燥させるフレッシュドライフラワーではきれいに形を残して作るのが非常に困難です。

 

その点、プリザーブドフラワーはとてもきれいに作れるのでそういう花が欲しい時はプリザーブドフラワーをお勧めします。バラも、形や色が豊富で綺麗です。なるべく生花の様な雰囲気のドライフラワーがよければプリザーブドフラワーがお勧めです。

 

ハーバリウムやレジンの様に発色の良さが作風に色濃く反映されるような作品にもお勧めです。

 

完全な余談ですが、『プリザーブドフラワー』です。よく、『ブリザーブドフラワー』という方がおられますが、英語でPRESERVED なのでお間違いなく。

 

フレッシュドライフラワーの作り方

では、今回は自然乾燥させた、御自宅でも作れちゃうドライフラワーの作り方をご紹介します。と言っても簡単です。

 

逆さに吊るす(スワッグ)

花を逆さに吊るします。茎の下の方に紐を結んで吊るすと、簡単に出来ます。


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場所はなるべく乾燥している方が良いですね。水分が早く蒸発しそうな所へ吊るしましょう。逆に湿ったところだと、カビが生える事もあります。花の水分って多いですからね。とっても多いです。

 

あとは葉っぱを、ある程度落とすと早く出来ます。

 

意外に見落としがちな事ですが、ドライフラワーって、パラパラと何かが落ちる事が有ります、花によりますが、粉みたいなものだったり、胞子みたいなものだったり。

 

あまりきれいな物の上とか、そういうのが落ちて絡まったら困る物の上では止めましょう。人形とか、電子機器とか。

 

ではなぜ逆さに吊るすのか、その理由を説明します。

 

花を逆さに吊るす理由

これは、主に重力が関係します。花というのは基本的に上に向かって伸びていきますよね。茎が花の部分を支えているんです。

 

その茎の部分の水分が抜けると、花の部分の重みに負けて、茎が ぐにゃっと曲がって来るんですよ。ちょうどお辞儀したような格好になるんです。そのままではやがて折れてしまいます。

 

また、花の部分の花びらも上または横に向かって伸びている(咲いている)のですが、これも水分が無いと重力に負けて下に垂れてくるんです。しおれた感じですね。

 

これを回避するために逆さに吊るします。茎も花びらも、まっすぐ伸びた状態になるので良い感じ。という訳です。

 

ドライフラワーを作る際の注意点

では最後に注意点です。理由は簡単な事ばかりなので箇条書きにします。

  • 乾くまで待て(茎がカチカチに固まるまで)
  • 湿度をなるべく避けよう
  • 振動や風が強い所は避けよう
  • 出来ない品種もあるので事前に確認しよう

大体こんな感じです。品種についてはまた色々紹介していきますので、ちょっとずつ参考にしてもらえたらと思います。

 

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 シリカゲルを使ってドライフラワーを作る

シリカゲルに埋める事で逆さに吊るしても上手く作れないドライフラワーが綺麗に作れたりします。茎もドライにすると相当なシリカゲルが必要になるので花と茎を数センチくらいしか現実的ではないかもしれませんが。

 

意外と簡単なのでよかったらやってみてください。

 

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 ガーベラなんかも案外綺麗に仕上がりますよ。

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では、ドライフラワーについて、作り方の紹介でした。

良きフラワーライフを♪